花金(はなきん)。
私はバブルジェネレーションじゃないので、
この言葉も間接的にしか知らない。
金曜は、混んでいるところが苦手な私にとって、
まっすぐ家に帰りたい日だ。
夕刻、上司からメール。
「まだ得意先にいるので、帰社時間が遅れます。
もしかしたら直帰になるかもしれません。」
返信。
「桜も満開なことですし、直帰されてはいかがですか?」
再び上司。
「はーい」
そして私の帰社時間になった。
さっさと荷物を片付け、誰よりも早くエレベーターに向かうと、
私より先に、エレベーターホールに到着している人がいた。
社長だ。
「お疲れさまです。」にっこり。
「お疲れさま。お花見に行くような格好だけど、これから行くの?」
「いいえ、いつもこんなかんじです。」
私の通勤着は、どうやらお花見に行くような服装らしい。
小雨の中、夜空にふんわりと咲く桜の道をえらんで帰った。
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