2008年5月17日土曜日

価値と重さ

ニューヨーク、クリスティーズのオークションで、
太ったおばちゃんの裸体画が35億円で売れた。
生存する画家の作品としては最高値らしい。

絵よりも一体どんな人が落札したのか
気になるけど、残念ながら匿名でわからない。

おそらく日本人ではないと思う。
日本人の金持ち多しと言っても、
ちょっと規模も趣向も違う気がする。
紙幣を鼻のあぶらとり紙に使うアラブ人か、
それとも画家と同郷、ユダヤ人か。

そんな買い物をしても貧乏にならないのがすごい。
分割払いでもきつい。

画家はフロイトの子孫、
ルシアン・フロイド。85歳。

見れば分かるけれど、
描かれた女性はかなりふくよか。
ハワイでよく見かけるあのサイズ。

イギリスのエリザベス女王や、
ケイト・モスもモデルになっている。
ちなみにケイト・モスは8億円だった。
27億の差は、描かれた脂肪量の違いかな。

この翌日、サザビーズのオークションで、
今度はフランシス・ベーコンの3連作が、
90億円で売れた。

ふうん。

買う人はたくさんいるらしい。
金銭感覚が麻痺して、ただの数字に見える。
物質の存在なしに、ネット上で動くお金。
時代の進化によって、世の中で一番軽量化に
成功したものは、お金かもしれない。

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