日曜日。祖父のいる、
老人ホームの納涼祭へ。
到着すると、おじいちゃんは
お祭りのはっぴを着て、
車いすにちょこんと座って待っていた。
おじいちゃん、92歳。
私の人生の約3倍生きている。
私より3倍以上聡明で、
私の何十倍も忍耐力がある。
私が幼稚園にあがる前から本が読めたのは、
おじいちゃんのあぐらの中に座って
気が遠くなりそうなくらいスローな音読を
じっと聞いてもらったおかげだ。
というわけで、おじいちゃん大好き。
盆踊りに和太鼓に、
小じんまりながら和やかな夕暮れのお祭り。
都心と違って、日が陰ると風が涼しい。
私はビール片手に枝豆、おじいちゃんはカレー。
車椅子を押して、射的コーナーへ。
そこで、とても要介護とは思えない腕前にびっくり!
アンパンマンにびしばし命中。すごーい。
さすが戦争経験者、構え方からしてちがう。
脱帽。
おじいちゃんが長い人生で経験してきた
苦労に比べれば、私の一大事なんて
ヘソでお茶が300杯くらい沸かせるくらい、
とるに足らないものばかり。
・・・恥ずかしいね。
自慢の孫になれるよう、がんばらなくちゃ。
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