2009年8月14日金曜日

命のバトン


朝5時半の電話。
慌てて着替え、動揺しながら神棚に手を合わせると、
どっと涙が溢れてきた。そのときはじめて、
本当にお別れのときがきたんだ、と感じた。

車が到着する少し前に、おじいちゃんは息を引き取った。
まだあったかい手を握る。私の手の方がよっぽど冷たい。
おじいちゃんのあったかい手で、私の手が暖まっていく。
体温が入れ替わるまでずっと手を握っていたら、
なんだか命を託してもらった気がした。

92歳。長生きしてくれたから、たくさん一緒にいられた。
先日の納涼祭は、大切なおじいちゃんと最後に
いい思い出ができるようにおこった奇跡だったのかな。

手を握っていたときも今も、
ありがとうの言葉しかみつからない。

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